税金!トレーニング部

このブログは税理士・会計士のための総合支援サイト「会計事務所の広場」の部活動として、中小企業の経営者さんを応援することを目的に、日頃から疑問に思っている「税金や節税」を中心に全十回にわたって紐解いていきたいと思います。 会計事務所の広場:https://kaikei-hiroba.com/

第五回 節税型保険に代わる方法とは一体何か? なぜ中小企業が節税しなければならないのか?のまとめ

部長:今回も皆様、アクセスいただきありがとうございます!

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部員:いやー、どうしたら良いでしょうか。不動産や保険で節税出来ないとなると中小企業が節税するのは難しいのでしょうか?

 

部長:確かにこれまでは保険を利用することで簡単に節税出来ておりましたが、今期からは中小企業が節税するのは簡単では無いかもしれません。それに、中小企業のオーナー社長さん達が税制を学んだり相談する機会はとても少ないですよね。ですから、この「税金トレーニング部」で税金に対する見解を深めてもらいたいと思っています。

 

部員:確かに。部長にはこれまでも税金以外にも色々と学ばさせてもらいました。では、今回は保険に代わる節税方法を教えていただけるのでしょうか?

 

部長:保険に代わる節税方法ついてはですね、実はこれまでの部活動ですでに学んでいるのですが、覚えてませんか?

 

部員:えっ!気づかないうちに私にも節税が出来るようになっていたとは、、、映画やマンガのようなストーリー展開ですねぇ。 ピンチになると勝手に変身しちゃうとか?

 

部長:それも面白いですね!ですが、決算月にピンチになるまで待っていられないのでもう一度復習してみましょう。

 

部員:そうしてもらえますか。ピンチになっても変身できる自信がありませんので。

 

部長:そうしましょう。ではまず、「なぜ中小企業が節税しなければならないのか?」については覚えていますか?

 

部員:はい。今後、 「第四次産業革命」によってデジタル技術が急速に発展していくことによって世界のあらゆる環境が「IT化」されていくので、淘汰されないように社内システムをDX(デジタルトランスフォーメーション)させるための資金調達方法でしたよね。それに後継者問題やDX出来ないで衰退していく競合企業や関連企業のM&A資金としてまとまった資本が必要になるという事でしたね。

出典:日立製作所プロジェクト事例https://social-innovation.hitachi/ja-jp/case_studies

 

部長:そうでしたよね。銀行から融資が受けられたとしてもタイミングが合わなかったり、全額融資が受けられるとは限りませんから。それに大企業が納税率をとても低く抑えているので大企業の事例から節税テクニックを学びましょうということでしたね。大企業は、節税して事業投資やM&Aを繰り返してさらに資産形成しているという良好なスパイラルを構築していますから。

 

部員:あと、物価上昇率のことも考慮しなければいけないので、現金でなく価値あるモノに変えて所有する必要があるということでしたね。価値あるモノは売却時に売却益が発生するので納税のタイミングも自在だから「タックスマネージメント」であって脱税では無いと教わりました。

 

部長:そうですね。それで投資や資産、節税といえば「不動産」ということで不動産による中小企業の節税を検証しましたね。

 

部員:ハイ。これまでの不動産とイメージがだいぶ変わりましたが、「損益通算」を学ぶことが出来ました。資産として不動産を所有することは銀行に対してのイメージが良くなるとは思うのですが、今後の少子化や超高齢社会、空室問題なども深刻化していることも考えると自宅以外の不動産を所有するのはちょっとコワイですよね。

出典:全国の賃貸用住宅空室率一覧https://toushi.homes.co.jp/owner/

 

部員:あと、他には保険で節税出来なくなっちゃったけど、古いパソコン使うとキケンだということでしたね。サイバー保険も検討したほうが良いって。

 

部長:そうですね。第四次産業革命といわるほど数年で世の中が劇的に変化していきます。インターネットやスマートフォンがいつの間にか生活に溶け込んできたように、インターネットの次の時代がもうすぐそこまでやって来てますから。サイバー保険に加入しなくても、検討するだけでどのようなリスクが想定されているのかを学ぶことが出来るので良いと思いますよ。

 

部員:部長!これまで習ったことをおさらいしてみましたが、ちっとも解りません。どこが部活で身についた節税なんでしょうか?

 

部長:ちょっとココにキーワードを書き出してみたのですが、、

「価値あるモノとして所有」 「タックスマネージメント」 「損益通算」

これらの融合でしっかりと節税が行なえます!

 

部員:キッパリと言い切りましたね、部長。

 

部長:はい!では、不動産以外に損益通算出来る所得を覚えていますか?

 

部員:えーっと、不動産のほかには山林と農業と事業でしたっけ?

 

部長:ブー!正解は、以下の4つです。

不「不動産」

事「事業」

山「山林」

譲「譲渡」

頭文字をとって富士山上「フジサンジョウ」と覚えます。しかし、これら所得でも損益通算出来ないものがいくつか存在します。不動産所得が赤字だった場合は、土地取得の借り入れの利息だけは(建物は含まない)経費計上出来なかったり、別荘等の生活に通常必要でない資産の貸付け、土地や建物、株、貴金属や骨董品などの売却損も損益通算出来ません。

出典:国税庁https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2250.htm

 

部員:土地はともかく、建物って売却する時は価値が下がりますよね。特にマンションの価格なんてほとんど建物代じゃないですか!やはり不動産で節税や投資は考えない方が良いですね。

 

部長:そうですね。事業として不動産業を営むのであれば別ですが、中小企業には難しいということでしたよね。事業所得とは事業で得た収入から必要経費を差し引いたもので、山林所得とは山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得をいいます。これらの所得であれば既存事業と損益通算出来るということになります。不動産は難しい、譲渡する資産は無い、山林は現実的でないとなれば、残るのは、、

 

部員:事業ということに、、なりますかね。 部長は、もしかして、中小企業にもう一つ事業をしろとおっしゃってるのですか?不動産以外の事業だって、人材や管理する手間は同じですよ?

 

部長:ハイ。そのとおりです。ようやく覚醒してきたようですね。ですが、今回は話が長くなってしまったので続きは次回に話しましょう。

 

部員:ああ、本当にテレビやマンガのようになってきましたね。次回へ続く、ですね。

 

部長:TO BE CONTINUE.  ではまた次回お会いしましょう。

 

 

 

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