税金!トレーニング部

このブログは税理士・会計士のための総合支援サイト「会計事務所の広場」の部活動として、中小企業の経営者さんを応援することを目的に、日頃から疑問に思っている「税金や節税」を中心に全十回にわたって紐解いていきたいと思います。 会計事務所の広場:https://kaikei-hiroba.com/

第六回 噂になってる「無人経営で手間いらず」な、あの節税方法を徹底検証!

部長:今回も皆様、アクセスいただきありがとうございます!

 

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部長:前回までのおさらいの中で

「価値あるモノとして所有」

「タックスマネージメント」 

「損益通算」

というキーワードがピックアップされ、損益通算が出来る新たな事業を立ち上げましょうということでしたね。

 

部員:ええ。でも、人材や管理する手間がかかるので簡単には出来ませんよね?

 

部長:そうですね。不動産の話の中でも出てきましたね。不動産を買うことは出来るけど、空室リスクがあり、人材と手間がかかって利益を出せる見込みが少ないということでしたね。

それならば、人材と手間がかからなくて収益リスクの少ないビジネスを始めれば良いのです!

 

部員:そうやって簡単に言いますがね、カラダ動かして稼ぐことしか知らないので手間がかからない新規事業と言われてもちょっと困っちゃいますね。どうすれば良いのでしょうか?

 

部長:ではまず、なぜ?大企業が積極的に新規事業に取り組んでいるのかを紐解いてみましょう。どんなに優れた製品やサービスであっても「プロダクト・ライフサイクル」といって、いずれは衰退し消えていくという一連のプロセスのことです。どのような業界も成長は鈍化していき、衰退していくことは避けられません。そのため、既存事業が好調であっても大企業は新たな分野に挑戦していくのです。例えばトヨタ自動車の前身は豊田紡織という紡績業でした。

 

部員トヨタ自動車も新規事業が発端なんですね!積極的に新規事業をヤル気になりましたよ!!

 

部長:新規事業に取り組むと、色々と費用がかかります。それらの経費と既存事業の収益が損益通算により相殺され、法人税の課税対象となる所得が低く抑えられるという仕組みなのですが、問題は人材と、手間ですよね。それでは最近、新規事業として人気のコインランドリーを例として検証していきましょう。

 

部員:コインランドリーといえば「無人経営」ですね。そういえば最近、おしゃれなコインランドリーが増えてきたような気がします。

 

部長:コインランドリーといえばまずは、洗濯機と乾燥機ですね。これらの機材は2021年3月31日までは中小企業強化税制を利用することで投資額の初年度で60〜70%の即時償却、以降4年間に渡って減価償却が行えます。

 

部員:あとは、店舗家賃と内装費用がかかりますね。営業するとなると、水道光熱費とオープンの広告費用も必要ですね。その他に何か費用は発生しますか?

 

部長:いま、コインランドリー経営が流行している背景にはフランチャイズとして立地の斡旋、店舗の清掃、現金回収、売上管理、クレーム対応など、全てを請け負ってくれる会社があるんです。

 

部員:それはラクで良いですね。自宅や会社から遠くても安心して経営できますね。

 

部長:そうですね。メリットは沢山あります。節税として税金を支払う代わりにコインランドリーに事業投資すれば毎月、新たな売上を得ることが出来ます。しかも、手間がかかりませんから、既存事業に影響が出ません。

 

部員:ちなみに初期投資はいくら位かかるんでしょうか?

 

部長:初年度で3000万〜4000万円、フランチャイズ加盟料で100万円および月々の管理費ですね。

 

部員:不動産投資とあまり変わらない金額ですね。それに不動産ならある程度の収益が計算出来ますが顧客相手の商売をやったことないので不安だなあ。損益通算出来ても不採算事業を抱え込むとなれば本末転倒ですからね。素朴なギモンですけど。コインランドリーって儲かるんですか?

 

部長:私もコインランドリーを経営したことがないのでわかりませんが、実際にコインランドリーを運営しているフランチャイズ本部によればたくさんの実績があるのでご安心下さいということでした。

現在は布団やスニーカーもコインランドリーで洗えるので、新しい需要を掴むことが出来れば4〜5年で収益がプラスになってくるということでした。洗濯物は容量が大きいのでクルマで利用できるロードサイド型の店舗がメインになりますが立地によって顧客層はバラバラで、都心型の店舗には飲食店のスタッフがテーブルクロスやナプキンを毎日洗濯しにくるそうです。

 

部員:何かデメリットは無いのですか?

 

部長:デメリットはメリットと同じく「無人」ということでしょうか。2019年8月以降、東京、千葉、埼玉、神奈川の各県で立て続けに強盗被害が発生致しました。電動工具とバールによる精算機や両替機をこじ開けるという手口で、精算機内の売上金、両替機内の両替金の他に機械代などを合わせた被害総額は2億円以上にのぼったそうです。

 

部員:狙われたら大変ですね。損害保険と防犯設備の追加投資も検討しなければいけませんね。

 

部長:その他に、建造物の破壊、洗濯物の盗難や深夜に中高生がたむろする等、無人であるがゆえに発生する事件がほとんどです。

 

部員:部長、何か他に安心できる新規事業は無いんですか?事件現場になりそうだし、儲けがプラスになるまで4〜5年かかるなんて嫌です。無人とはいえ、店舗を所有するわけですから、不動産以上に手離れが悪そうなのが嫌ですね。

 

部長:そうですか。結構流行っているんですけどね。コインランドリービジネスは。どんな事業でもビジネスにはリスクを伴います。コインランドリーは実績があるので無難なビジネスですよ。

 

部員:もし、赤字続きだったとしたら事業精算するのも大変だし、損害が大きすぎます。

 

部長:そうですか。それではかなり特殊なのですが、レンタル業というのはいかがですか?

 

部員無人で出来るレンタル事業があるのですか?是非、話を聞かせて下さい。

 

部長:それでは次回、レンタル事業について解説したいと思います。

 

部員:それでは、次回もよろしくお願いします。

 

 

 

 

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